この記事では、高価な非常食や長期保存水などを購入しなくても、安くて美味しい飲食料を備蓄する方法をご紹介します。
地震や水害などの災害の備えとして防災グッズ詰め合わせの非常袋を購入するご家庭も多いと思います。それとは別に数年間持つ非常食、例えば食料や水を購入して常備している方も多いと思いますが、どれも高いですよね。長期保存加工されているため値段が上がるのは仕方のないことですが、ちょっと工夫するだけで節約して災害に備えることが可能です。それが日常備蓄です。
防災グッズに非常食は不要?日常備蓄という簡単な災害対策をおすすめしますよ
新しい防災の発想「日常備蓄」とは
ここでいう日常備蓄とは、特別な長期保存可能な食料や水を買うのではなく、日常的に少しずつ備蓄をすればいいじゃないのという考え方です。日常備蓄を運用していれば、災害時に自宅避難をしたとしても、飲食料品を美味しく低コストで用意することができるのが最大のメリットです。
地震などの災害が起きると、人間の本能なのか分かりませんがスーパーやコンビニから水や食料、そして電池や懐中電灯、はたまた生理用品などの生活必需品が一瞬でなくなってしまうのはご記憶にもあたらしいところでしょう。また新型コロナウイルスなど、世界的な疫病が流行した場合にも、必要なものが買い占められたり輸入できなくなることで入手困難になるものもあります。
ならばと割高な災害用長期保存が利く食料や水を備蓄していても品質保持期限は数年そこそこ。災害がなければ仕方なく消費して新しい災害用品を買っての繰り返しではないでしょうか。私も先日、備蓄用のクッキーをイヤイヤ食べましたけどね。ジャムとか付ければ食べれないこともないけど美味しくはないですよね。
具体的に説明すると、例えば長期保存できるペットボトルの水などはこんな価格感です。
一方、普通のペットボトルの水はこれくらいで買うことが出来ます。同じ2リットル12本でも値段が倍くらい違いますよね。
そこで災害用長期保存食品などは本当に最低限度として、日頃の買い物で備蓄を行うのが日常備蓄です。水は1週間分、その他食料は3日分でも構いません。
日常備蓄の簡単な流れは次の通りです。
①多少保存の利くものをなくなる前に少し多めに買う
↓
②普通に自宅でストックする
↓
③古いものから食べる飲む使う
↓
①へ戻って繰り返し
これだけです。かんたんですよね。次の章は具体的な日常備蓄の始め方をご紹介します。
日常備蓄の始め方
日常備蓄したい食料品や飲料
野菜や肉の生鮮品、また玉子や豆腐などの日配品を除き、食べ慣れたものや好きなものを少し多めに買ってストックします。
例えば、主食になるもの(お米、パスタ、餅)、レトルトのパスタソースやカレー・シチュー・スープ、調味料(塩、こしょう、醤油、ケチャップ、マヨネーズ、砂糖、はちみつ)、水や常温保存可能な飲み物(パックの野菜ジュースや豆乳、ゼリー飲料)、お菓子(チョコレート、煎餅)です。あと赤ちゃんがいる場合は粉ミルクや離乳食の缶詰やレトルトあたり。
このへんって普通に買うし普通に消費しますよね?なので安いときに少し多めに買って、古いものから順に消費するようにしましょう。
ちなみに我が家でも実践しています。ミネラルウォーターを2L60円位で売っているときは6本セットを買ってきて残りが2,3本になったらまた買いに行っています。なくなってから、なくなる直前に買うのではダメということ。
日常備蓄したい生活用品
避難生活をした際に生活用水がなくても清潔を保ち、最低限の料理をしたり情報を得るために必要なものです。
例えばラップやポリ袋(密閉性の高い高密度ポリエチレンがおすすめ)、ゴミ袋(排泄物を入れる用に黒色も必要)、マスク、ガムテープ、電池、カセットコンロ用のガスボンベなどです。ご家族の構成によっては、生理用品や紙オムツなど。下着を変えられない状況を想定すると、おりものシートや吸水シートもあると便利です。
自宅避難を念頭に置いている方は、トイレットペーパーが多めにあったほうがいいですね。緊急時にはウォシュレットは使えないと思ったほうがよいからです。
使用期限があるのは電池とガスボンベくらいですけどね。どれも古いものから使っていきましょう。
日常備蓄したい医薬品
頭痛薬や風邪薬、胃腸薬はどのご家庭にでもありますよね。あとは絆創膏や包帯、消毒薬です。
普段はおすすめしませんが風邪薬や咳止めなどは眠くなる成分が入っているので、被災生活でどうしても眠れない場合に服用すると眠りやすくなります。ロリエルなどの市販の睡眠改善薬もありますが不眠症でない人は普段消費しないため買う必要はないと思います。
また持病があってどうしても病院のクスリが必要なんだという方が、常備薬を日常備蓄する方法です。クスリに限らず糖尿病の方のインシュリン注射とか手放せないものがありますよね。健康保険を使う以上は必要な分だけきっかりクスリを買わなければなりません。ではどうやって予備のクスリを手に入れるかです。
厳密にはいけないことなのかもしれませんが、例えば4週間分のクスリをもらったとして、次の来院を4週間後ではなく3週間後に行ってみて下さい。「いやあ来週予定が合って来れないと思ったんです」とか言いながらお医者さんにお願いします。それで次の来院を4週間後に設定して、4週間分のクスリをもらってください。こうすることで1週間分のクスリをストックすることが可能です。
私もしばらくクスリを服用していたことがありますが、この方法で「1週間早く来たんだから1週間分はあげない」という医者に会ったことがありません。こうして手に入れたクスリを古い順から消費していけば1週間分の日常備蓄が可能となります。
なお医薬品にも品質保持期限がありますのでやはり古いものから使って下さい。
日常備蓄したい衛生用品
水が潤沢に使えないので衛生用品に余裕がないと不衛生になって感染症や食あたりの原因にもなります。水のない避難生活なのに下痢とか最悪でしかないから避けたいですね。
例えば、トイレットペーパーやティッシュペーパー、消毒できるウェットティッシュや石鹸、アルコール消毒スプレー、生理用品です。
ちなみに避難所生活だと公衆トイレにも行列ができて1時間待ちとかありますから、女性の方はナプキンだけでなく長時間大丈夫なタンポンもあるといいですね。
衛生用品とは異なりますが、水が使えないときはサランラップもあると便利です。お皿にラップを巻いて食事をして、終わったら捨てれば良いので水洗いすることがなくなります。
これらは基本的に使用期限がありませんが、ウェットティッシュは2,3年でカピカピに換装してしまいますから、これも古いものから順に使用していった方がいいと思います。
水のいらないシャンプーもあったら便利ですけど、普段使わないものを購入するのは今回のテーマである日常備蓄からは外れるのでご参考まで。
まとめ
それも生活必需品ですから、しつこいようですが少し多めに買ってストックをして、なくなるまえに買うようにすれば、自然とご自宅で備蓄ができます。専用の備蓄用食料よりも安くて美味しいから一挙両得ですよね。
スーパーやドラッグストアでの特売でまとめて買ってもいいし、楽天やYahoo!ショッピングなどのネットショップでのセールイベントで買い回りしてもいいと思います。それすら面倒な方はAmazonなどの定期購入を使って、毎月一定量を自宅に届けてもらうのもアリですね。
もちろん防災バッグに入っているような懐中電灯やラジオ、ロープや毛布代わりのアルミフィルムなどもあった方がいいですが、食料と排泄などの生理現象などの対策の方が大切なような気がしています。
勝手な個人的印象ですが、女性って最小限の買い物だけをして、なくなってから買いに行くという人が多いような気がしています。それが節約だと思われているのでしょう。そんな場合は旦那さまが日常備蓄の必要性を説明してあげるのがいいと思います。ムダや余分ではなく備蓄なんだということをできるところからで結構です。
共働きで会社の近くのコンビニで水を買う人なんかはこういうのを買って家に日常備蓄しておくといいですね。
以上、最後までご覧下さり誠にありがとうございました。